冬
整枝剪定(せいしせんてい)
12月中旬〜3月上旬・・・秋までに伸びた枝や花芽を、せんていバサミやノコギリで切りながら梨の木の型を整えます。
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馬厩堆肥(ばきゅうたいひ)の確保
年間約12回近くの競馬場の厩舎へ馬糞を取りに行きます。約3ヶ月から1年熟させ堆肥にし、秋の元肥時に溝講施肥します。
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春
摘蕾(てきらい)
4月上〜中旬・・・春暖かくなってくると、1つの花芽(はなめ)から約8〜15のつぼみが出てきますが、花が咲かないうちに枝の先端などの余分なつぼみをむしり取り樹体内貯蔵養分の消耗を少しでも抑えてあげます。ひらたく言えば、梨の木が子孫を残そうと一生懸命花を咲かせようとしますが、その花の数を減らすことによって樹を楽にさせてあげ、その後の樹や梨の実の生育に勢いをつけさせます。
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摘花(てきか)
4月中〜下旬・・・摘蕾(てきらい)のあとにします。内容は摘蕾に似ていますが、こちらは咲いた花を空かします。そのとき取れる花から今年の人工交配に使う花粉や、来年の早く咲く品種(新高梨など)に交配できるように花粉を取ります。
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花粉の採取
摘蕾時期以降から交配用のつぼみや花から花粉を取ります。詳しくは
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人工授粉・交配(こうはい)
4月中〜下旬・・・梨園に蜜蜂(養蜂家より借入)を放しますが、できるだけ確実に受粉する(実の種を作る)ように人工的にも交配します。これにより素質(形状・大きさ)の良い果実を作れる割合が増します。花粉は、前年の花粉(前年の春に採取したものを冷凍)と、
今年の花粉を採取
(摘蕾時期以降から交配用のつぼみや花から採取)したものを使います。交配は5分咲きから満開にかけ日中暖かい時に梵天(ぼんてん)に花粉をつけ花の柱頭(ちゅうとう)につけます。
注、梵天(ぼんてん)・・・耳掃除に使うぼんてんの大型版。竹串の先に羽毛で玉の形に作ったもの。
柱頭(ちゅうとう)・・・めしべ
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スプレー
3月上旬〜11月中旬・・・天候と病害虫発生の状況によりますが期間中1週間から10日間隔で計14回位い散布し(収穫前から収穫が終わるまでは散布しない)、タイミングは基本的に雨前散布をしています。薬剤散布はできるだけ減らし低農薬栽培に努力はしていますが、完全な無農薬栽培までは今のところむずかしい状況です。
注、雨前散布(うぜんさんぷ)・・・病害菌の胞子は、降雨によって増殖飛散します。したがって、それらの胞子などから葉や実を守るため薬剤で膜を作るという理由から雨が降る前に散布します。雨が降らなければそれだけ散布する数を減らせます。
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摘果(てきか)
4月下〜7月中旬・・・受粉した実は、そのままではなり過ぎるので、できるだけ早く素質のよい実だけを残し他の実は爪やハサミで落とします。摘果は、品種・植え付け間隔によりますが、一本の木に最終的に250から350個実を付けますので、1回目はその2割増し程度残し、2〜3周するうちに目標着果数にします。
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夏
追肥(ついひ)
6月・・・新高のみ追肥します。
新高袋かけ
6月中〜7月中旬・・・ワックス処理をしてある紙袋を、1つ1つの実にかけます。袋掛けには、防虫・防菌・日焼け防止・肌をきれいに仕上げる等の意味があります。
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収穫
8月中〜10月下旬・・・その年の天候により10日前後の差がでます。早生種の幸水(こうすい)から始まり9月に入り豊水(ほうすい)・かおり・二十世紀・長十郎、10月近くには新高(にいたか)最後に新興(しんこう)。熟した果実から順次収穫します。
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秋
礼肥(れいごえ)
9月中〜10月中旬・・・品種により約8割収穫したところで施します。
基肥(もとごえ)
11月中〜12月中旬・・・溝講施肥。根を切る目的もあり深さ30から35センチくらいを溝堀機械で掘り、落葉した葉や肥料をその溝の中に入れます。埋め戻した後に、全面施肥もします。
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